写真集出版に向けて

11月下旬完成に向けての写真集の編集作業が本格的に始まった。
とりあえず仮の題として「阿蘇くじゅう 朝の光へドライブ」。
いつものように花乱社の別府大悟氏と共にいろいろと提案を出し合いながら進めてゆく。僕にとっては6冊目の出版となるけれど、すべて別府氏と共につくりあげてきた。最初の3冊は別府氏がまだ海鳥社の編集長だったころのもの。最近の2冊は別府氏が新たに立ち上げた出版社、花乱社からのものとなる。
最初の本は2003年出版の「坊がつる山小屋日記」(海鳥社刊)。
僕がくじゅうの山小屋、法華院温泉山荘で働きながら日々をつづったエッセイ集だ。まだブログという言葉もなかった時代、ホームページを開設して山小屋での日々をほぼ毎日書いて更新していたのだ。新聞に紹介されたりしながら結構なアクセス数となり、山の花々の開花状況なども合わせて公開していたので山にやってくる方々にとってはありがたい情報だったろうと思う。山を下りてからそれらの原稿を海鳥社に持ち込み、そのとき見ていただいたのが別府さんだったのだ。
 僕は出版社に出向くなんてもちろん生まれて初めてのことだったので、かなり緊張していた。すぐ近くのミスドで心を落ち着かせようとオールドファッションをほおばりながら深呼吸していた。その時流れていた音楽がビートルズの「ゲッティング・ベター」だったので、その1節をおまじないのように何度も口づさんでいた。あとで思えばちょうどいいタイミングの曲だったなあと思う。だんだんよくなってきてるって歌詞なので、当時のこの先どうしていいか分からない状況の僕にとっては救いの一曲だったのかもしれない。それ以来この曲は僕のメンタルにおいても大切な曲となっている。 
 そんな状況で原稿を見ていただいたのだが、偶然にも別府氏は毎年法華院温泉に行かれているくじゅうファンだったのだ。そのことで出版の話はすぐに進んでいったように思う。
結局この「坊がつる日記」は増刷にまでこぎつけ、今でもくじゅうに行けば「坊がつる日記読んでからくじゅうに行くようになりましたよ」と声をかけられたりする。
今の僕にとってはこの本の売り上げを超える本を作るのが目標になっている(これがなかなか難しい!)。
その1年後、2004年に山小屋時代に撮りだめていた写真をまとめた大型の写真集「くじゅう万象」を出版し、2006年にはずっと拠点としている福岡の風景をまとめた「福岡の休日」を出版。この本でくじゅうだけでなく、福岡の写真家というイメージをつくることができ、写真展にも新たな方々が訪れてくれるようになった。
そして2011年、花乱社となってからの第一弾「フクオカ・ロードピクチャーズ」を出版。
装丁をデザイン・プールさんにお願いし、とても斬新な表紙となり、この斬新さは次の写真集「九州 色彩をめぐる旅」においても生かされることになる。
うーん、いろいろあったな。
一冊一冊、様々な感想が寄せられ、いろんな方々と出会い、それぞれにまったく違う思い入れがある。
これから進んでゆく6冊目となる本の編集作業。 
どんな思いがこの一冊に詰め込まれてゆくのか、そしてどんな新たな出会いが待っているのか、とても楽しみだ。
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