シャッター音を傍らに ー川上信也撮影日記ー

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zoom RSS 東峰村大行司駅、喫茶「匙加減」

<<   作成日時 : 2017/07/10 11:27   >>

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撮影の帰りに立ち寄ったり、取材もさせていただいてとてもお世話になっていた喫茶「匙加減」。
日田彦山線の大行司駅の木造駅舎を利用した喫茶店。築80年くらいだったろうか。
店主の方のセンスがこのレトロな空間を単に「古き良き」というだけでなく、空間に芯の通った価値感のある広がりを持たせ、それが独特の心地さを生み出していた。
この建物も今回の大雨で土砂崩れで埋まってしまった。
それを聞いたときはものすごくショックで心配だったけれど、先日店主のよしこさんから無事だとの連絡があり、声も元気そうだったので少しだけ安心したのだった。

僕はこの大雨の日、筑後吉井での仕事がありお昼過ぎに撮影が終わって「匙加減」に行ってみようと編集者の方と向かっていたのだった。午後2時くらいだったろうと思う。まだ警報も出ていなかった。雨は降ったりやんだり。
杷木インター入り口を過ぎ、東峰村へと向かう道、最初は特に何も異常はなかったんだけど、10分ほど走ったところで道沿いの川がものすごい勢いの濁流になっているのが見えたのだった。「これ、行かないほうがいいんじゃないかな」と僕は車を止めて編集者と相談し、そのまま引き返したのだった。
朝倉に入ったとたんに大雨となり、道が川となり、水没の恐怖を感じながら筑紫野へ逃れたのだった。
もしあの時、そのまま東峰村に行っていたらどうなっていたんだろう。引き返したのが運命の境目だったのかもしれない。そのことを「匙加減」の店主に話すと、「それはほんと来なくてよかった!」と言われた。

去年の夏に撮影していた「匙加減」の店内、時々やってきる列車の音(それも汽車だ)、踏切の音が木枠の窓をカタカタ揺らし、やわらかい光が店内に滑り降りる。日が暮れると銀河鉄道の夜のワンシーンのような世界がやさしい灯りに照らし出される。
もちろんよしこさんの言う通り、その日に行かなくて本当によかったわけなんだけど、頭ではわかっていても心では行っておきたかったという複雑な思いが残る。

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